7bit.ism
9月上旬辺りにINTELがノートPC向け第11世代プロセッサ(Tiger Lake)を発表しています。「何時も通りのノート向けCPUの性能微増版」みたいなノリで、あまりニュースにもならずサラッと流されている感のあるこの発表ですが、実は結構革新的な内容のアップデートになっていたりします。ラインナップとかは下記記事参照。
Intel、ノートPC向け第11世代Core(Tiger Lake)プロセッサ発表 今秋に搭載製品が多数登場
(引用元:ITmedia NEWS)
既に第10世代Ice Lakeの時点でGPU性能が倍ぐらいになっていて、ちょっとした革新を起こしていたんですが今回の第11世代にていよいよこの辺りに本腰を入れて取り組んできています。
GPU性能絶賛爆盛り中
サラッと登場したこのTiger Lakeプロセッサ、内臓GPU「Intel Iris Xe Graphics」の性能がかなり凄いです。具体的な性能は下記記事が参考になります。
Intel’s Xe integrated graphics are no laughing matter
(引用元:OC3D.NET)
ざっと見たところ1080P環境に於いて・・・
- Borderlands 3/DOOM Eternal/Shadow of the Tomb Raider…30FPS
- Apex Legends/PUBG/Metro Exodus…40FPS
- BF1/Fortnite/Witcher3…50FPS
- Overwatch/GTA5…60FPS
- Dota2/Valorant/LoL…100FPS以上
ゲーム内のグラフィック設定がよくわからないですが、おおよそNVIDIA MX350とどっこいどっこいのGPU性能を発揮し結構重たいタイトルも実用的な範囲で動かす事が可能です。この強力なGPUが載るのはTiger Lakeラインナップの中で型番末尾「G7」が付与されるモデル。これはもはやデスクトップCPUラインナップのUHDグラフィックスを完全にぶっちぎっており、INTELはどんだけデスクトップやる気ねえんだという怒りが込み上げてこなくもないですが、ノートPC界隈にとっては素晴らしい事であったりはします。
INTELは「Xe」で”やる気”である
INTELはCPU用グラフィックスのみならず「Xe」ブランドを掲げてデスクトップGPU界にも近く殴り込みをかける事になります。流石に先発であるNVIDIAやAMDに対して蓄積された技術力の差はあると思われ、出足厳しい状況になるとは思うんですが、そんなに性能を求めない層に「安定性」や「CPUとの親和性」といった観点から指示され選ばれる可能性は大いにあり得そうです。実際僕も結構興味あります。ただ、絶対的なゲーミング性能という部分ではやっぱりNVIDIAやAMDが上であろうという見解が今の所大多数です。
INTEL製GPUを使う意義みたいなものがどんなもんなのか、まだはっきりとはしないですが第三勢力として今後大いに考慮すべき選択肢として存在感を出してくるような予感はします。
ノートPC用グラフィックスはまだまだ伸びる模様
「Tiger Lake」に於ける「Intel Iris Xe Graphics」はまだまだ出始めであり、今後更にその性能を伸ばして行く計画のようです。とは言え、基本的にはTDP30W以内程度の中での技術革新となるはずなので、これ以上そうそう大きく性能を向上させるのは難しいんじゃないかとも思います。そう考えると、まずは先発性能ではあってもTigerLakeは今後を見据えても中々高いグラフィックス性能を持っている事が予想されるのではないかと。ただ・・・先の事はわからないしINTELが内臓GPUと言いつつTDP45Wのハイパワー版をリリースするかもしれないし何とも言えない所。いずれにしてもカジュアルにゲームをこなす上では充分な性能を持っているのは確かなようです。
伸び盛りなノートPC
思い返せばほんの1年半~2年前はi7が2コア4スレッド、GPU性能はやっと2Dゲームが何とか動く程度だった事を考えると、TigerLakeによって得られる性能はかなり衝撃的な進歩。作りの良いモデルは多くの要望に応え得る万能マシーンとして大活躍できるはず。また、今後も完全にバカンス中のデスクトップを尻目にノートPCはどんどん伸びて行き魅力的なコンパクトデバイスが続々登場してくるはず。
正にTigerLakeから、ノートPCは新たな世代に突入したと言えるのかもしれません。