ベア・ナックル4

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軽めのゲームがやりたかったのでXbox Game Pass for PCラインナップからベア・ナックル4を選んでプレイしてみました。
ベア・ナックルと言えばセガが誇るベルトスクロールアクションの名作タイトルですが、今作はセガが作ったわけではないらしく、どちらかというとファンメイド作品寄りで素材的な部分でセガが公式に協力しているような形のようです。
ファンによる公式公認復刻タイトルといった所なのかなと。
こういった形で復活してくる日本初の古い名作というのは結構多くて「なんか海外のゲーマーって熱いよな」とか思ったりもします。
しっかりローカライズされており、セーブもクラウド対応しています。

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Bare Knuckle IV

What is Bare Knuckle

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さて、何年前か忘れたんですがベア・ナックルという作品が最初に世に出回ったのは確かメガドラ初期の頃(初期じゃないかも)だったような気がします。
この歴史に残るベルトスクロールアクションの誕生には「ファイナル・ファイト」の存在を語らないわけにはいきません。

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ベア・ナックルリリース当時、セガは任天堂率いる一大勢力「スーパーファミコン」と壮絶なる戦いを繰り広げていました。
今も昔もそうですが、やっぱりゲームっていうのは面白いアクションゲームというものがハード普及の大きなカギを握っており、スーパーファミコンには大人気アーケードベルスクロールアクション「ファイナル・ファイト」の出来の良い移植作タイトルが存在していました。
対するメガドラにはそのポジションにあたるタイトルが不在で、これが当時のセガっ子達の悲しみの種であり、元々劣勢を強いられていたセガにとっての大きな弱みでした。
そんな状況を打開すべくセガが総力を結集して作り上げた「反ファイナル・ファイト勢力」、それこそがベア・ナックルだったわけです。

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が・・・
言うて正直な所ベア・ナックル1、初期作は劣化版ファイナルファイトと言わざるを得ず、確かに「っぽい」ベルトスクロールアクションではあったものの当時のセガっ子を満足させるには不十分な内容でした。
そんな感じでやっぱりスーファミ最強説が揺るがない中、満を持してセガが「反ファイナルファイト砲」第2派「ベア・ナックル2」を放ちます。
飛天御剣の抜刀術は全て隙を生じぬ2段構え、当然セガの飛び道具もそれに習い、真打ともいえる強力な2打目を最初から(え)用意していた事など周知の事実。
「セガの技術力をなめてもらっては困る、性能の差が決定的な戦力の差では無いという事を思い知らせてやる」
とか言ったとか言っていないとか(言ってません)。

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で、このベア・ナックル2がとてもとても、ベリーベリー素晴らしかった。
まず打撃音からして気合が違う、どう考えても人間を殴っている音じゃないけどとにかく気持ち良いから全て良し。
ファイナルファイトはアホみたいに軽い弱パンチを連打するゲームでもあったんですが、対してベア・ナックルは重めのアクションをがっつりぶち込んでゆくタイプの作りで、決して真似事ではなく優れた独自性を維持しつつトータルでファイナルファイトを上回る出来栄えをみせたという点は本当に凄いこと。
この強力なセガの2打目により、このジャンルに於いてスーファミとメガドラはイーブンな状況にまで差し戻ったわけです。

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それに続いた3作目、ベア・ナックル3はまあ言うてまあまあの出来栄えだったんですが、シヴァが良かったから全て良しという事で。
いうて2作目の時点で目的は達成していたので、3作目が若干迷走気味だったのは致し方無し。
そんなわけで、ベア・ナックルという名作誕生の歴史にはそんな裏事情があり、その存在は壮絶なるハード戦争の刹那が生み出した偶然の輝きの産物と言っても過言ではないでしょう。

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Bare Knuckle IV

OVERVIEW

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それで・・・
本題の今作ベア・ナックル4がどんなゲームかというと・・・
完全にオーソドックスなベルトスクロールアクションです。
今日日このジャンルはもはやレトロという領域に分類されますが、1990年代ぐらいかのその当時にはかなり流行ったジャンルでした。
今プレイしてみてもやっぱりそこには懐かしくも確実な面白さが存在しています。
ベア・ナックル4では過去作から引っ張ってきたキャラクターも多いですが、真にプレイする価値があるのはやっぱり今作からの新キャラ5人ではないかと僕は思います。
特に4作目にして初めて遂に報われたアダム。

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アクションとしては、基本の連打攻撃、ジャンプ、ジャンプ攻撃、背面攻撃、掴み、からの投げ、からの裏をとっての投げ、体力を使っての必殺技、貴重なスターを消費しての一発逆転超必殺技。
と、大体そんな所。
アクションのバリエーションはそれ程多くないように見えてジャンプ攻撃の垂直ジャンプと横ジャンプが違ったり、下入れジャンプ攻撃があったり、投げる前に小突いたり、キャラによって武器攻撃に差があったり、ちょこちょこ小技が豊富。
また、必殺技によって減った体力は、その後被弾せず敵を攻撃することで回収(回復)出来たり、結構戦略性が高かったりもします。

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基本的なプレイフィールは上手くベア・ナックル感を再現しており、おおよそ良く出来ていると思います。
が・・・正直やっぱり本家とは違う部分も多いです。
一番良くないと感じたのは回避不能な攻撃が多く、高難易度に於いては敵の反応が異常に速いという点。
その為、囲まれるともはやどうしようもなくタコ殴りにされてしまうという点。
打開法として、どうせ被弾して体力削られるぐらいなら必殺技をぶっぱなして減った体力回収にワンチャン賭ける、という事になり、ここに今作独自のバランス感覚と戦略性が盛り込まれているものの、これがベア・ナックルらしくないわけです。
普通に敵を殴っているとまず確実に被弾してしまうという調整には疑問が残ります。
ベア・ナックルっていうのはもっとゲシゲシ殴りまくれるゲームだったはずなので。

回復アイテムや武器の配置間隔等もかなり計算されていて、クリアに至るための方法と道筋が非常に狭く作られており、ここがとても「らしく」なくて残念。
本家ベア・ナックルはそこまで戦略的な内容ではなくて、もっとアクションゲームとして正面からぶつかって行く内容だったので、両者のこの点の印象はかなり違っています。
また、ボス戦もギミック的な覚えゲー感が強く、やはり正面から殴り合う感じではありません。
「絵柄も内容も凄く似ているけど、そこまでベア・ナックルしているとも思えない」
というのが当時ベア・ナックルをプレイしまくっていた僕の感想。

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Bare Knuckle IV

OVERALL

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まずとにかく、ベアナックルファンにとっては懐かしい楽しさが一杯。
そうやって当時を思い出しながら進めて行くものの、クリアして難易度を上げる度に「なんか違うかな」という感じが否めなくなってくる。
投げまくって出来るだけ無敵時間を稼がなければいけなくなってきたり、敵がうざすぎて全然通常攻撃で殴れなくなってきたり、ボスがなぁ・・いまいちこう・・・とか思ったり。
最高難易度を全力で拳で激突できた昔のベア・ナックルとは違うかな・・・と。

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仮に「昔のベア・ナックル」という部分抜きで、今作を独立したベルトスクロールアクションの一作として考えたとしても、今いち熱くなれないなという印象が強いです。
まあとにかく「気持ちよく普通に殴れない」要素が多過ぎてげんなり、面倒なステージギミックも多過ぎるし。
だとしたらもっと投げに凝ってみたらよかったような気はするものの、投げは各キャラ共通みたいなもんだったりするので、ここがまたキャラの個性を平坦に単調にしてしまっていたりもする。

基本的にはベルトスクロールアクションの佳作というのが大筋の印象。
これはベア・ナックルを知る知らないに限らず、その枠は超えてこないのかなと思います。
また、ベア・ナックルをよく知る人にとっては「後日談」としてはもの凄くよく出来ていて、色々な要素がうまーく良い形で回収、昇華されているので、そういった意味でプレイする意義は高いです。
あとはステージ構成の戦略性が高く、スコアを狙ったリプレイ性に優れるためシンプルな内容ながら長く楽しめる側面があるので、気軽に長く楽しめる一作としての価値はあるかなと。
シヴァも使えたし、アクセルのグランナッパーも連発できたし、個人的には結構楽しめたかなという所です。

[ 75 / 100 ]

Bare Knuckle IV  [ 75 point ]

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Bare Knuckle IV

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