BIOHAZARD 7 resident evil

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「BIOHAZARD 7 resident evil」は名作ホラーアクション「バイオ」シリーズをFPS視点を基軸とする新しい表現方法により再スタートさせた意欲作。基本的な作りは過去作を踏襲しつつ様々な点で現代的な表現に挑み、新しい恐怖とリアリティを提供する事に成功したタイトルである。

One Step From Eden□
Survival Horror┤
Nintendo Switch/PS4/Xbox One/Steam/PC┤
3046JP_yen┤
2017/1/26_Rerease┘

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BIOHAZARD 7 resident evil

ストーリー周り

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極めて普通の人「イーサン」が消息を絶った妻「ミア」を探して狂気と恐怖に満ちたベイカー邸へ迷い込み、狂ったベイカー家の人々との壮絶な戦いを繰り広げながら何とかして妻を救おうと命を削る物語。確かバイオシリーズっていうのは伝統的に強力な警官がプレイヤーキャラクターだったと思うんですが、今作で大きく方向転換したらしく、凡人が必死で絶望的な状況に葛藤する姿が描かれるというバイオらしからぬ設定へと変貌しています。

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まあ何というか、より一般的な”ありがち”なホラーゲームとしての話になったという感じはしますが、段々ドラゴンボール方式で非現実的な”とんでも話”になっていってしまっていたシリーズの行く末をここで一旦リセットしたというのは良い事なんじゃないかと個人的には思います。僕がバイオシリーズを初作以降プレイしなくなったのも、なんだか怪獣映画みたいに進化していってしまったバイオに違和感を感じたからだったので(そもそもその頃ゲームを殆どやっていなかったというのもありますが)。

「イーサン」と「ミア」のピュアな愛を根底に敷く事で、どうしようもなく絶望的なベイカー邸を生き抜く事に強い正当性を与えプレイヤーを鼓舞するという事。この動機は単純でありながら美しい行動原理としてプレイヤーの心の奥底へと強力に訴えかける事に成功しています。ゲーム序盤、その強烈なイベントを通してプレイヤーは何が何でも妻を救ってやろうと思うに違いないです。あの状況で「愛してる」言われたら・・・「え!?そこで言うのそれを!?」みたいな・・・その言葉に報いないわけにはいかないでしょう・・・そう人として・・いかにベイカー邸が狂っていたとしても・・・

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さて、問題のベイカー家の人々は基本どうしようもなくグロくキモくしつこいです、もうやりすぎっていうぐらい。しかし、そんなベイカー家にも”そうなった理由”がしっかり存在しており、そしてそれは究極的にストーリーの根幹部分に関わる事実と密接に関連し、最終的には狂気の舞台が必然的に生み出されたものである事をプレイヤーは理解する事が出来ます。

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単なる意味不明なホラーゲームでは終わらない話の深みと整合性、流石はバイオやりおる。多くの人が求めるであろうホラーゲームのストーリーという意味では、正にこれこそが”正解”だと言えるんじゃないかと思います。

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恐怖表現という面を見てみると、本作はホラー耐性がバリバリに高い管理人でさえ結構怖かったです。特に、旧館2階はかなりヤバいです。あそこ、耐性ない人は怖くて前に進めないんじゃないでしょうか?あまりにも怖い場合、邪道ではあれ部屋を明るくして音楽をかけたりテレビを付けたりLive配信で気を紛らわせる必要があるかもしれない、そのぐらい旧館2階はチビります、扉が・・・開けられねぇ(怖・・・みたいな。また、ビックリ系も結構多いです、ホラー耐性レジェンド級を誇る僕でさえ「うおっ!」とか叫んでしまう事が度々あるぐらい、まあびっくり系はホラー耐性あんまり関係無いのでしょうがないですけど。とりあえず心臓に悪い場面は数多く、ホラー要素はゲームという枠を超え映画的という次元に到達しており非常に良く出来ているので、その辺は覚悟して挑む必要があります。

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バイオ7のストーリー周りはおそらく、現存するホラーゲームの中でも特に”秀逸”な内容ではないかと思います。難点としては、ある意味「王道」とも言えるホラーストーリーであり意外性に欠けるという点と、ゲームとしては若干話が短いかもしれないという点。ただ、その辺を差し引いてもストーリー周りの出来の良さは明らかで評価されるべきポイントだと思います。

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BIOHAZARD 7 resident evil

アクション

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本作のアクションはFPSシューターに分類されますが、基本コンシューマ環境によるコントローラー操作を想定してデザインされている為、シューターというよりはFPSアクションと言った方が良いです。プレイヤーの動きがもっさりしているので、シューターとしての腕が良いとしても被弾を避けられない場面が多いんじゃないかと思います。道中のアイテム配置と被弾バランスをコントロールし、ユーザーに適切な難易度体験を提供する為、敢えてそういう不自由な操作感にしていると僕は推測します。

プレイヤーが死ぬ危機というのはやっぱりゲームデザイン上重要なパートであり、とくに緊張感溢れるホラーゲームとしては余裕で切り抜けてもらっては困るシーンは多いわけです。操作性に一定の不自由さともどかしさを与えてそれらをコントロールするのは多分ある意味正解ではあるのかもしれません。しかし、僕は思います「もっと早く動けや切羽詰まってんねん(怒」と。

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個人的には本作のアクションの「もっさり感」はかなりのマイナス要因です。もうとにかく動きがトロい、常に一拍先を見越して動かないと対処できないのが結構ストレス。マウス&キーボードでやってるとそんなに難しいアクションでは無いんですが、モサモサすぎて何かこうスッキリしない。敵が居ると弾は余っていても面倒くさいから極力逃げるぐらい。残念ながらシューターアクションとしての出来栄えはCONTROLの方が数枚上手、更にPreyが加えて数枚上手。やはりプレイヤーキャラにはキビキビ動いて欲しい。その上で被弾バランスを練って欲しい。システム上不可避な足枷を負わされるのは何とも面白くない。

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作り手の思うような難易度の中でもがいて欲しいというのはわからなくもないですが・・・あまりにもプロットが練られ過ぎていて、そのレールの上を歩く以外にプレイヤーに選択肢が無いというアクションデザインは何というかプレイしていて息苦しい。謎解きの部分はそれで良いとしても、アクション要素はもう少し自由でも良いじゃないかと。っていうかアクションの難易度は何時でもプレイヤーの技量によって変えられるようにすれば良いじゃないかと。そこまでカッチリ決め込んでしまう事に何か意味があるのかなと、作る側としても負担なんじゃないかと思います。

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アクションシステム的には実にシンプル。スキルとかレベルは一切なく、マップ上でアイテムを拾う事がその全て。前述の通り、何処でどのアイテムが解放され、その時点でプレイヤーの残弾がどれくらいであり得るかは既に計算されています。自由度はとても低いですが、だとしてもその過程をなぞる事はそれなりに面白いです。ただ、残弾に苦しんだり回復アイテムに一喜一憂する事が実は計算済みだという事に気付いてしまうと興覚めする部分はあります。「まあ今は弾無いけど、進めばかならず必要数が手に入る」「今大きな被弾箇所があるという事はこの後必ず回復アイテムがある」とかわかってしまうとちょっとなあ・・・作られ過ぎなんだよなー・・・という感じ、親切過ぎるのかもしれない。

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BIOHAZARD 7 resident evil

振り返って

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超グロく、かなり怖いホラー要素、そして引き込まれるストーリー、楽しむには十分なアクションと、とてもバランスの良い秀作。受動的でインタラクティブなゲームがやりたいと思っていた僕には正にうってつけの内容で楽しめました。バイオシリーズが一般受けが非常に良く、多くの人から評価されているというのも頷ける。
DLCについては後日談が無料提供されているのは良いとして、それならベイカー家の前日談も無料提供するべきじゃないかと思う。後日談DLCはどちらかというとスピンオフ的な内容で別枠だが、ベイカー家のビデオは本編寄りであり内容も厚くは無いのに有料というのは何とも理不尽。観たいけど買うほどでは無く僕は結局動画で補完しました。

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最高難易度と後日談「Not A Hero」をやろうかと思ったものの・・・やっぱりあまりアクションが楽しくないので動画で補完してしまいました。アクションの完成度としてはバイオ7<ラスアス<CONTROL<Preyかなと個人的には思う。やっぱりもっさりは良くないし、それを補う為のガード要素も同様にイマイチ、ガードなんて要らんからキビキビ動いて欲しい。他のシューター系タイトルと差別化したいのかもしれないが、その結果がもっさりで制限されたアクションだとすればそこに意味があるのかはとても疑問。

しかし、ストーリー寄りのホラーゲームとしての完成度はとても高く、全体的に導線がガチガチ過ぎて息苦しいとしても・・・やはり広範囲に良く出来たゲームである事は確か。今後、優れたストーリー、計算されたアイテム配置等のバイオらしさは残しつつ、もっとアクティブで自由なバイオシューターが出てくると良いかなと思う。

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