THE LAST OF US

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PS4版「THE LAST OF US」は2013年6月にPS3でリリースされた名作サバイバル・アドベンチャーのリマスターバージョン。
2020年の2月に続編がリリースされる事もあり、興味もあったし安かったのでディスク版を購入してプレイしてみました。
今現在PS Plus会員だと100円で購入できるみたいのなので、PS Plusに継続課金している方はこっちがお勧めかと。
僕はこの方面のタイトルはあんまりプレイしないので、ADV系の最高峰かと思われるラスアスで新しいゲームの楽しみ方が開花すればいいかなと期待してプレイしてみました。

THE LAST OF US

STORY

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寄生菌の爆発的な感染により人口が激減、20年の間に打ち捨てられた都市は荒廃し植物に覆われ始める。
隔離された街から一歩外へ出ると、正気を失った感染者達が徘徊し回っている。
更に統制を失った世界では暴力と略奪が横行し人々の暮らしからは希望が消えようとしている。

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闇市場での取引を生業とするジョエルはとあるトラブルからエリーという14歳の少女と出会う。
彼女を指定された目的地まで連れて行くという仕事を引き受けるジョエル。
そこから旅は始まり二人は行く先々で様々な人と出会い、衝突し、時に分かち合い様々な体験を共有しあう事になる。
※公式より一部内容を抜粋

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プレイしていてまず目につくのがその華麗なグラフィック。
行く先行く先で異なった表情をみせる荒廃した世界の有様、緑豊かな植物と融合し美しく朽ち果てる世界。
近づいて何かアクションが起こせるわけではないんですが、その豊かな表現力は見ているだけでも素晴らしいです。
唯一ちょっと残念なのは、カメラがプレイヤーに寄りすぎなので全体像を見渡すようなカメラワークが取り辛い所。
この辺は色々制約があっての事だと思うんですが、通常移動時にカメラをもうちょっと引いて欲しかったなと思います。
でもグラフィックは本当に綺麗で文句無し。
それにしても、こうやって滅んで行く静寂に包まれた世界を眺めていると心が落ち着くのは何故なのか?とても不思議です。

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物語中描かれるのは常にジョエルとエリーの殆ど親子に近い関係性と感情の起伏、衝突、和解について。
二人は無謀な旅路を通して様々な人と出会い、別れ、一つの目的地へ向かってたった二人で突き進みます。
これらは一つの大きなまとまったストーリーというよりは、幾つかの区切られたショートストーリの連続として展開し、ぶっちゃけて言えばその魅せ方は海外ドラマ「ウォーキングデッド」に非常に類似していると言えます。

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登場人物一人一人について、人間性の裏表みたいな部分まで表現しており、ゲームとしては異例ともいえる重厚な人物像の描き方には感心するものがあります。
もう殆ど映画や海外ドラマを観ているのと同じ感覚で人物に感情移入したり、自分が経験してきた事と重ね合わせて考えたりする場面があります。
また、映画やドラマっていうのは印象的なシーンを繋ぎ合わせて最小限の時間で完結するように作られますが、LAST OF USではその何倍もの時間、何気ない日常的なやりとりであったり、共に旅をする時間も共有できる為、特にメインキャラクターへの思い入れはより強いものになります。
「自分自身がその世界の人物となって生きて行く様を体感できるドラマ」
という、未だかつて誰もやった事が無いインタラクティブADVゲームに挑戦したのがLAST OF USではないかと。
それぐらいストーリーや人物像の描き方について、映画やドラマと比べ遜色が無いレベルで作り上げられています。

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ただ・・・LAST OF USはあくまでゲームです。
ただ観ているだけで良いならドラマを観れば良いわけです。
なので、重厚なストーリーを追いながらもプレイヤーはゲームとしての側面でもプレイして行く必要があります。
あまりにストーリーが優秀である為、何かもうこの辺りが殆どまどろっこしく感じてしまう事が多々あるのも事実
例えば、エリーとジョエルの話に集中したいのに、その辺のアイテムを収集しなきゃいけないとか・・・
皆で一丸となって突き進もうって時に何故か脇道へそれてガラクタを探さなきゃいけないとか・・・
「脱出するぞ!!でもちょっと待って!今俺布切れ足りないから!探してくるからちょっと待って!」
みたいな・・・
感染者が間近で「グアァー」っていう状況なのに「俺の行動おかしくね」という面倒臭さ。

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また、ストーリーについて、似たような展開のエピソードが盛り込まれ間延びしているような印象は受けます。
確かに、これが連続ドラマであれば何も問題は無いんですが、LAST OF USは前述の通り一本のゲームであり、こういった展開はあまり好ましくは無いかも。
一つの出来事が確実に結末へと至る一歩であればプレイヤーは納得すると思うんですが、エリーとジョエルの物語にとって進展の薄いサイドストーリーを長く見せられている部分もあり微妙に感じる面はあるかも。
話自体は非常に良く出来ているんですけどね。

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ストーリー方面で突出して優れた描き方をしている為、それが逆にゲームというジャンルと上手く噛み合っていない部分もあると思います。
それ故に・・・
それはそれ程に、このタイトルのストーリーが素晴らしいという事も同時に意味していると思います。
普通のゲームでは考えもしないような、ゲームとリアルの当然の違いが気になってしまうぐらい、プレイヤーがそれ程入れ込んでしまうぐらい物語や人物の描き方が優れているという事です。

LAST OF USはアクションADVに分類されるゲームではあるんですが、ある意味、その枠には収まっていないドラマ形式ADVとして非常に優れたストーリー体験をプレイヤーに提供しています。
このジャンルが次世代で目指すべき一つの可能性を示したと言えるのかもしれません。

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THE LAST OF US

ACTION

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※今回僕は難易度「上級」でプレイしているので、それ前提での内容となります。
LAST OF USのアクションは分類としてはTPSシューターに属します。
が、特にジョエルは近接武器を持って敵をぶん殴る事も得意です。
また、プレイヤーは貧弱で敵は群れで襲ってくるのでステルスしながら相手をキルするのが多くの場面で基本となります。
敵の数が多いうちに大きな音をたてたり、銃をぶっ放すと大惨事に発展し暴れまわった挙句大体死にます。
故、特に序盤はステルスキル・・・いやむしろジョエルの「北斗神拳(え」で敵を殴り倒すのが定石となります。
とにかく銃を使うと銃声で終わるし、そもそも弾薬やアイテムが足りないので序盤~中盤は北斗神拳で突き進むしかないです(違うかも
「なんだこれとりあえず拳で語った方が早いんじゃないか」という北斗の拳状態、それが序盤~中盤のラスアスのアクション。

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ジョエルの拳がうなりを上げるのも中盤ぐらいまでで、後半に向かうにしたがってそれも殆ど通用しなくなって行きます。
この辺からやっと銃や弓、火炎瓶などを駆使するTPSシューターとしての側面を見せ始めます。
ですが、基本プレイヤーの動作はもっさりめであり武器替えも遅く、2ボタン射撃でもあり、操作性もあまり良くは無く。
また、キビキビ動けないのに加えて当然ですがコントローラーエイムです。
そもそもの作りがやはりPS3時代のアクションアドベンチャーであり、今目線で見ると根本的な部分が古過ぎて動かし辛いです。
敵のAIも結構頭が悪く、一旦警戒モードに入るとマップ上全範囲の敵が警戒モードになったり、発見されると全ての敵が一斉にあらゆる所から襲ってきたり。
かと思えば物陰にちょっと隠れてぐるぐる回って敵と追いかけっこをしていると背後が簡単に取れたり、敵の死体を一つ置いておけばそこにマップ上全ての敵が順々に寄ってきたりと、バランスの悪い部分が多々みられます。

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出来の良いストーリーに対しアクションは残念な印象。
雑なAIによるバランスの悪さ、操作性のまずさに振り回される感じが強くなんとも微妙。
全体的に前述の通り、一昔前のアクションアドベンチャーの内容であり、出来としてはそう良くも無い感じです。
この辺り、続編でどう一新してくるのか。
ただ、エリーパートはジョエルよりはシューター寄りで楽しめたので、エリー主人公の続編は期待できるのかもしれない。

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THE LAST OF US

SYSTEM

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プレイヤーにレベルの概念は無く、基本的に能力値みたいなものは最後まで初期値のまま。
道中で拾えるサプリメント?(錠剤のようなもの)を集めて使用する事で、幾つかの能力を強化することが出来る。
ただ、このサプリメント強化は大した事なくて、そんなに強化されない。
強いて言えば真っ先に「照準精度」を上げた方が良いと思う、これを上げないと殆ど銃が使い物にならないかも。

「LAST OF US」の道中には様々なガラクタが転がっており、それらを集める事で貴重な6種類のアイテムを作る事が出来る。
これが中々手に入り辛いものの、どのアイテムも非常に効果的なのでよく考えて使用、作成する必要がある。
当然、旅を進める中、常にこれらのアイテムを作る為のガラクタを血眼になって探し続ける必要もある。
これが個人的にはまどろっこしく面倒だった部分。
ただこれは難易度を下げると緩和されるらしいので、ストーリーに集中したい人は難易度を下げた方が良いかも。

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武器は「レベルに合った工具」とギア(みたいなの)を必要数使用する事で強化することが出来る。
多分結構効果はあると思うけど僕は工具が消費アイテムだと思っていたので(消費しないっぽい)、殆ど強化しないで進めていたけど別に大丈夫だったし、強化しても大して違いが感じられなかったので、とりあえずマガジン上限を上げておくのが一番確実かもしれない。
そんな事よりジョエルの「照準精度」を上げないと銃がさっぱり当たらないのでそれが最優先だと思う。
とにかく限られた弾薬をしっかり当てる事が第一、強化はまあ余裕があれば良く使う武器を強化しておくような感じ。

サバイバルアクションなのでシステム的にはごくシンプル。
有限なアイテムを如何に割り当てて進めるかを楽しむのが醍醐味で、その辺りのバランスは難易度「上級」では上手く楽しめた印象。
ただ、そもそも銃声の問題から銃自体が使い辛いので、もう少し音のしないステルスな武器類が多くても良かったかもしれない。

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THE LAST OF US

DLC Left Behind

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本編クリアに引き続き、付属していたDLC「THE LAST OF US Left Behind」もプレイしてみました。
まあ何というか最初から本編にあっても良かったというか、基本的にはエリーの背景を補足する内容になっています。

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個人的には全体的に取って付けた感も感じられ、そんなに必須の内容でも無いと思うんですが、本編の理解を深めるのに少しは役立つかなと思います。
また、LAST OF US 続編ではエリーが主人公である事が示しているように、本作LAST OF USでもジョエルよりもエリーの方がキャラクターとしては立っており存在感があります。
強い意志と行動力を持った女性として非常に魅力があり、見る人を引き付けたのは明らかにエリーである為、続編に向けてこのDLCでエリーの過去を補完しておくのは悪くは無いのかなと。

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THE LAST OF US

ANALYSIS

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兎にも角にも素晴らしいのはストーリー、それと音楽。
ゲームをプレイするというよりは、20~30時間の海外ドラマを自身も参加しながら楽しむ感覚でプレイするのが最適だと思います。
「参加型ドラマ」という既存にない枠組みとしてLAST OF USを捉えるとき、非常に高い評価が得られるのではないかと。
しかし反面、アクションの出来栄えと、それらのストーリーとの融合感があまり良く無い為、アクションアドベンチャーという従来の目線で見ると微妙な側面が垣間見えてきます。
その為、ラスアスは一般的で画一的な評価を下すのは非常に難しいタイトルです。
ゲーム的な楽しさを求めるなら一考の余地あり、ドラマ性に期待するなら間違いなし。
その辺りを判断材料にしてみると良いかもしれません。
ただ、現状プライスパフォーマンスはとても高いので時間がある人はプレイして損は無いのは確実ではあります。

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また、ラスアスはぶっちゃけストーリーは最後宙ぶらりんで終わるので、基本今プレイするなら続編への布石としてプレイすべきという点も付け加えておくべきかなと。
この辺がリリース当初は賛否が分かれたのは当然な部分。

ラスアス2は多分ストーリーは間違いないので、アクションを何処まで改善できたのか、完結するのか、この辺に注視して情報を追って購入を考えてみると良いのかと個人的には思います。

[ 102 ] グラフィック
[ 108 ] 音楽
[ 118 ] ストーリー性
[ 77 ] システム面
[ 74 ] 操作性
[ 78 ] 難易度バランス
[ 78 ] ボリューム
[ 92 ] ドラマティックADV
[ 82 ] 熱中度
お勧め度 [ 85 / 100 ] Point

THE LAST OF US [ Analysis ]

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THE LAST OF US

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