The Messenger
11月で失効する任天堂ゴールドポイントがあったので、丁度セールしていて興味のあった「The Messenger」を購入してみました。
パッと見、忍者龍剣伝の続編を思わせる作りですが、果たしてその内容やいかに・・・
SteamでもリリースされていてCPU内蔵GPUで動くと思われるので、PC派な人はそっちも一考の余地ありです。
はじめに・・・
滅びた世界の西端に切り立つ、断崖の上に・・・
死よりも隠遁を選んだ、人類最後の生き残りが暮らす村があった・・・
いずれ訪れる運命に抗い、ただ生き残るためだけに、村では日夜鍛錬が続けられていた・・・
人類を根絶すべく、魔物の軍団が再び地上に現れるという言い伝えがあるのだ・・・
幸いにして、それと同時に西の海より英雄が飛来し、加護と英知をもたらすとされている・・・
いつもと変わらぬ平凡な日、ひとりの若き忍者が今まさに、その英雄と出会い・・・
一族の存亡がかかった巻物を手に、危険に満ちた世界へ旅立とうとしていた・・・
とりあえずプレイした感じ
グラフィックも音楽も敵が見切れると無限に復活するのも、完全に懐かしのファミコンゲー。
何かを切りつけた後無限に多段ジャンプ可能で、恐らくこの辺りを後半上手く使っていく必要がありそう。
これのおかげで忍者龍剣伝よりテクニカルな展開になるような気がする。
操作感は良く、現状好印象。
ただJoyコンのアナログスティックが「下」に入り辛く、しゃがみアクション失敗が多々あった。
Joyコンはちょっとコンパクト過ぎるのが玉に瑕、その内慣れるかも。
軽くストーリーもあり、基本物語に沿ってステージが進むため、しっかり目的意識をもってプレイできるのはインディーズ系のタイトルとしては力が入っていて良い点。
軽快でテンポ感に優れるアクションは懐かしくも楽しく、今後どう膨らむか注目所。
パズル要素
「Messenger」はパッと見、龍剣伝オマージュ作品のようで実際似た部分も多いんですが、龍剣伝に比べるともっとパズル的な要素を多分に含んでいます。
簡単に言うと、龍剣伝と最近ちょっと流行ったCELESTEを足して二で割ったようなゲームです。
ステージの一区切り一区切りを頭を使って切り抜けて行く感覚。
ガンガン突き進むというよりは、攻略ルートを引き当てながらテンポよく進める感じ。
一応ライフ制なので死に辛くはあるものの、地形トラップ等で割とあっさり死にます。
CELESTEのように即再スタートいうわけではなく、セーブポイントまで戻されるので、この辺りストレスになる可能性もあります。
が、現状、CELESTE系のゲーム程死ぬのが基本というわけでもなく、テンポ感を失わないレベルでのパズル要素なので、中々良いバランスを保っています。
今後のバランス取りに期待です。
多段ジャンプ
プレイヤーはジャンプ中、一度何かを斬るともう一度ジャンプできます。
その後、何かを斬ると再度ジャンプでき、これは無限に繰り返せます。
ステージ中のアイテムを出すオブジェクトは何度でも斬れる為、実際無限に空中でジャンプし続けられます。
思った通り、この多段ジャンプアクションは徐々にクリア必須要素になっていく感じです。
慣れてくると結構楽しいので早めに親しんでしまった方が多分後々楽なはず。
また、少し進めるとジャンプ後にムササビのように滑空できるようになったりと、Messengerはやっぱり龍剣伝に比べるとテクニカルな内容のゲームなっていくようです。
まあ何と言うか「外人ってこういうレトロな小難しさが好きだよね」とつくづく思います。
強化要素
ステージ中で集められる、クリスタル?みたなものを集めて途中のショップでキャラクターを強化できます。
簡単なツリー構造を持っているものの、基本買えるものから買って行く感じです。
水中で突進できるようになったりとか、アクションのバリエーションを増やしたり、ライフを増やしたりとか、そんな感じで強化してゆきます。
また、ステージ進行に伴い、自然に強化されることもあります。
序盤3ステージ
「トゲ茸の沼」と「灼熱の岩山」ステージ。
トゲ茸の沼の道中はそんなに難しくないものの、ここはボスが強い。
ここのボス戦はこれまでの中でも最も難易度が高かったので、ちょっと詰まる可能性もあるかも。
「灼熱の岩山」からワイヤーアクションが解放される。
ビョーンって伸ばして壁まで高速移動して張り付いたり、敵に当てると敵に突進しながらダッシュ斬りみたいな技を仕掛けられる。
これが早速このステージのボスに有効なのでバシバシ活用すると楽。
「氷河山」ステージは落下が辛く、かつ足場が滑るので道中の難易度が高め。
また、CELESTE並みのトラップ死にゲー化し始めており、若干ストレスを感じる。
もう少しバトルアクションに重点を置いて欲しいなと思う。
ちなみにこのステージにはボスはいない。
ストレスがマッハ
無事「巻物」を山頂に届けたプレイヤーに訪れる試練「時の塔」ステージ。
戦闘らしい戦闘は無く、ひたすら襲い来る恐ろしく小難しいトラップをくぐり抜けるというステージ。
正直管理人はこういったパズル要素をガチでやられると苦手なジャンルなのでとても辛い。
何かに挟まれたり、落下したり、突き刺さったりして死にまくるステージ。
もはや龍剣伝の面影は全く無く、完全にCELESTE。
今後この路線で行くならギブアップするかもしれない(弱
この難所をクリアすると晴れてMessengerはSFCモードに突入する。
何か新しいアクションが解放されるのかと思ったらそういった事はなくて、話の流れに沿ってFCからSFCっぽいグラフィックに変わるだけっぽい。
まあでも綺麗になってよい感じ。
中盤2ステージ
「雲の遺跡」は中々バランスの良い良ステージ。
龍を中心としたギミックでまとめられていて、難易度も程よくボス戦も楽しい。
このステージぐらいのバランスが丁度良いと思う。
「冥界」は中盤のラストステージ。
迫りくる溶岩との戦いとなるステージ。
ボスが結構強く、回避の難しい攻撃が多いので要注意。
もうこの辺りからジャンプ斬り連続ジャンプは当然のテクニックなので、この辺りまでにはマスターしておきたい所。
メトロイドヴァニアへ転換
冥界ステージをクリアするとストーリーは急展開。
今までのステージクリア型アクションから、エリア探索型メトロイドヴァニアへとゲーム性が大きく転換します。
また、FCモードとSFCモードがエリア内で頻繁に切り替わるようになり、時間軸を飛び回りながら一旦クリアしたステージを再度別角度からプレイする事になります。
とりあえず「♪」を集めることになるんですが、この謎解きが超絶わかり辛く意味無くエリアを走り回ること必須。
重なり合う異なる二つの時間軸のマップを行き来する事になり、マップ構成がとてもわかり辛くなり大混乱。
ただ、この辺から操作にも大分慣れてきて、バトルも激化し始めるため、バシバシ斬りながらエリアを突っ切って行く感覚はまさに龍剣伝。
操作に慣れてくる程展開にテンポ感が出てきて良い感じです。
スキルツリーも拡張され、ここからが本番。
とは言え・・・謎解きがあまりに分かりにくいのは玉に瑕・・・
中盤~ラスト まとめ
メトロヴァニア化以降の展開は若干無理があるように思えます。
あまりにヒントが少なくわかり辛い謎解き。
付随して、システムがシンプルなのでマップ上を右往左往する事に大した付加価値が無く、ひたすら時間の無駄であるように感じられます。
正直攻略サイトを参考にしないとやっていられないという印象です。
また、やはりバトル面はそれ程練り込まれることは無く、パズル的な要素を追求するステージ構成は変わりがないです。
操作にも慣れ、テンポよくテクニカルな多段ジャンプを繰り返しながら突き進むのは悪くはないんですが、今一スカッとしません。
ちょっとした大技と中ボスみたいなのが欲しかったような気がします。
反面、ボス戦は毎回ユニークで工夫を凝らした展開が楽しめて非常に良かったです。
振り返ってみると、果たして中盤以降のメトロヴァニア化は必要だったのかなという疑問が残ります。
シンプルにステージクリア型を貫いた方が綺麗にまとまったような気はします。
くだけた文章描写が多すぎる為かストーリー展開にも今一重みがありません。
思っていた感じとは違ったものの、パズル要素を多く含むステージ構成は操作に慣れればなかなか楽しいです。
道中の雑魚戦は完全にオマケみたいなレベルですが、ボス戦はどれも力が入っていて良い出来だと思います。
しかし、やっぱりプレイヤーのアクションには華が無くバリエーションも少なく、爽快感に大きく欠けます。
総じて思うに・・・
思った以上にボリュームがあったものの、やっぱりインディーズの佳作という印象が強いです。
個人的には、もっと龍剣伝龍剣伝してても良かったと思います。
CELESTE系が好きな人なんかはもっと楽しめるかもしれません。